子宮頚癌予防ワクチンが日本でも認可され、各施設で可能になっています。
当院でも2010年5月より接種を開始しています。
日本産婦人科医会では2010年3月に手引き書が出されました、その内容を一部抜粋してお答えします。
第1に勧める方は11~14歳の女性です。
子宮頚癌にはHPVと言うウィルスが関係することがわかっており、これは性交渉で感染することも知られています。
従って、一番効果的な予防は性交渉を開始する前に打つことがよいので、11~14歳(だいたい中学生)が一番打ってほしい人になります。
実際には、15歳以上の人や性交渉の経験がある人でも45歳くらいまでは効果があると期待されていますので、多くの成人の人で打つことに意味があると考えられます。
海外では55歳くらいまでは安全性など確認されていますが、日本では現在のところ45歳くらいまでと考えてください。
妊娠中の接種については、臨床試験などで胎児への異常は出ていませんが、データが不十分なため現在のところ妊娠中は接種いたしません。
もしワクチンを接種してから妊娠がわかった場合は、分娩終了後残りの分を接種します。
ワクチン接種後に妊娠がわかっても、人工妊娠中絶する必要はありません。
授乳中については、十分な安全が確認されていませんので、現在のところ接種していません。米国では接種可能としています。
他のワクチンを打つ場合、たとえばインフルエンザなど不活化ワクチンは6日以上あければ接種可能です。風疹、麻疹など生ワクチンは27日以上あけて接種することになっていますので、ご注意ください。
いままでは子宮頚癌予防ワクチンは1種類(サーバリックス)でしたが、2011年7月に「ガーダシル」というワクチンが日本でも承認されました。
どちらもヒトパピローマウィルス(HPV)に対するワクチンです。サーバリックスが16型・18型の2つ型のウィルスの予防で2価ワクチンといいます。ガーダシルは、それに加えて6型と11型のHPVの予防が加わって4価ワクチンといいます。
ガーダシルで加わったHPV6型と11型は子宮頚癌には関係ないウィルスで、主に尖圭コンジローマという性感染症の原因になるものです。従って、どちらのワクチンも子宮頚癌予防に対する効果は、同じと考えてよいといえます。またどちらも、同じ量の筋肉注射で、3回打つことや3回目は6ヶ月後に打つことは同じです。ただ2回目の注射がサーバリックスは1ヶ月後、ガーダシルは1回目の2ヶ月後という違いがありますので、ここだけ気をつけてください。
当院では、1回あたりのサーバリックスは16,000円、ガーダシルは17,000円になります。
2011年10月現在、在庫に問題はありませんが、事前に電話連絡していただけると確実に当日打つことができます。
本当です。
子宮頚癌は世界的にも乳癌についで多いがんで、日本でも毎年,000人以上の浸潤癌(進行したもので早期ではない)の人が発生して2400~2500人が亡くなっています。
早期の上皮内癌を入れると推定1万2,000人の人がかかっています。
一番の問題は日本では、20歳代後半から30歳代前半に増加していることです。
子宮頚癌がお年寄りの病気だと勘違いしている人も多く、確かに昔は 60-80歳の人が多かったのですが、この40年のあいだに60-70歳代の発症は激減したのに、20-30歳代だけ増加しています。
HPVというウィルスに感染して子宮頚癌になっていくのですが、感染してから癌になるまでに数年から十数年のあいだがありますので、初期の段階で発見できれば100%治癒可能なのです。
日本の子宮癌検診受診率は20%しかなく、20歳代では5%にも満たないと言われています。
検査料も安く、痛みもほとんどありませんので是非受診していただきたいと思います。
自治体でも検診代の補助をしてくれますが、受診の方法は各自治体によって違います。
ちなみに千葉県市原市では、2009年度は4月1日現在20歳以上で偶数年齢の人は、事前に電話で申し込むと、受診券が郵送されてきますのでそれを持っていけば、病院・診療所で500円で受けることができます。
詳しくは各自治体に問い合わせてください。市原市ホームページは以下になります。
※当院では診察時に超音波検査をお勧めしています。
超音波検査では、以前から増えていると言われている卵巣癌(卵巣のう腫)や子宮筋腫の発見ができますので是非一緒に受けてみてください。